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活動計画
プロジェクト実施計画(2005年〜2006年)

I. 活動計画の概要

プロジェクト実施期間の中間の年に当たる当年の活動

プロジェクト実施期間5年の中間年に当たり、成果全体に決定的な重要性を持つ年であり、私たちは量的にも質的にも良好な成果が得られるよう努力しています。

プロジェクト活動の核となる目標に対して活動を集中し、OAEが農業協同組合省の最も信頼できる情報機関として目されるよう統計データの信頼性と迅速性を高めます。 農業統計・情報分野でASEAN諸国を支援できるためのOAE職員の人的能力を向上させます。

主要業務は次のとおり:

  • AFSISのための研修を引き続き計画します。
  • これらの計画に基づいて、座学研修を行うとともに、現地における実践的な研修を行います。
  • 各種ワークショップ、セミナーを開催します。
  • プロジェクトの成果を基に、近隣諸国の支援のための更なる手法の検討を行います。
  • GIS技術を基礎とする標本フレームを利用して面積調査の改善を図り、調査手法を改善し、対象となる作物の範囲を拡大します。
  • インターネットを利用した調査結果の入力・報告システムの開発を促進するとともにデータベースを用いた調査結果データの分析・検証を行います。
  • 2000年版農業I/O表を完成させ、基本データを分析報告するとともに国際ワークショップの開催を通じてASEAN+3地域に向けて公表します。
  • マクロ経済モデルを開発、品目別需給モデルを作成し、タイ及びASEAN+3地域における政策判断、学術研究に携わるユーザーに提供します。
  • ROAE職員を日本に派遣し、日本における地方の統計組織が果たす役割の重要性についての認識を深めてもらうとともに、地方統計情報センターにおける統計業務、管理業務を修得させ、地方事務所の改善意欲を高めます。

II. 各グループの活動計画

1. ASEAN諸国の支援のための人材能力開発

本プロジェクトとAFSISの事業が進展するに伴い、プロジェクトカウンターパートが自己の技術、管理能力に自信を深めASEAN地域全体の統計・情報の改善に関心を向ける必要があります。このことを踏まえた上で、ASEADプロジェクトは地域的活動への貢献の道筋を探求しています。

AFSIS研修、セミナー、ワークショップへの支援

本プロジェクトは、AFSISへの技術的支援を継続します。講義、実地調査において指導を行うとともに、セミナー、ワークショップの運営に携わりますが、これらはAFSISのフォーカル・ポイント・ミーティングの合意に沿って、ASEAN+3加盟各国によって企画運営されています。

  • AFSISデータベースの改善に関する地域ワークショップ(タイ、4月)
  • IT技術の活用に関する地域研修(中国、8月) ・国別セミナー(マレーシア、9月)
  • 食糧安全保障に関する情報システム技術ワークショップ(韓国、10月)
  • 国別セミナー(ベトナム、12月)
  • 第4回のフォーカル・ポイント・ミーティグ、農業統計情報局長会議の開催

カウンターパート能力の開発 国際的な技術普及

これまで、一定数のタイ側カウンターパートが新しい手法による統計調査の企画・実施能力を身につけてきました。これらの新手法は他のASEAN諸国においても調査改善のために必要と考えられます。

AFSIS 研修制度はこれらの新技術を普及する手段でありますから、タイのカウンターパートの支援によりASEAN諸国に普及できることはより効果的であります。本プロジェクトは、その目的が達成可能な方法を検討しています。

2. 統計調査手法

これまでに主要作物についての坪刈り調査の基本骨格は完成されました。そのため、統計調査グループの活動は多様化しています。新手法による面積調査の実施はその一つであり、坪刈り調査手法を更に洗練されたものにすることも必要であり、収穫量予測手法の検討も引き続き行われています。

新しい面積調査は、坪刈調査による単位当たり収穫量調査と組み合わせることによって、タイにおける収穫量調査は全く新しい局面を切り開くことになるのです。それは、新しい手法であるため、実施に当たって予期せぬ障害や問題に直面することになるかもしれませんが、私たちのプロジェクトは必ず新しい手法を実現するでしょう。

(a) 面積調査
地理情報システム技術(GIS)を利用して標本フレームを作成する試みを実施します。
その面積標本フレームから抽出されるほ場において、作付・収穫面積の実地調査を試験的に実施します。

(b) 坪刈り調査
すでに主要作物の坪刈り調査手法の基本骨格は開発済みであり、本年はこの手法を錬磨するとともに、対象作物の範囲を拡大していきます。
5つの主要食用作物(主作稲、キャッサバ、サトウキビ、トウモロコシ、ダイズ)について坪刈り調査を継続します。さらに対象を広げロンガン・フルーツ、パインアップル、タマネギ等他の作物の調査に新手法を応用していきます。パインアップルの坪刈り調査においては、GISデータから作成される面積フレームを用いて試行調査がされています。 データの質的な改善を図る方法について検討と試行が行われでしょう。
調査票とマニュアルの誤りを除去ないし減少させるための見直しを行います。データの検証と編集作業を改善します。 2003年の農業センサスデータを用いて標本抽出の母集団リストの作成のための試行を行います。

(c) 予測
作物生産量予測を行うための更なる検討を行います。この新手法はタイの諸条件の下で適用可能でなければなりませんので、平年収量の計算、坪刈り調査データの早期活用、回帰分析を用いた予測手法等が考えられます。

3. 情報ネットワークシステム

(a) 調査結果の入力と報告システムの開発
インターネットによる入力・報告システムが開発・拡張され、それをデータベースの機能を用いてデータ分析と結合させることが当グループの主要な活動内容となります。
作物坪刈り調査のデータシステム開発は、調査企画部門とプログラミング部門との密接な協力の下に行われています。調査データはデータベースに蓄積され、それを分析・予測するための追加的なプログラム開発を行っています。
面積調査等のために必要なプログラムを開発しています。 坪刈り調査の対象作物の拡大に応じて、データ入力・処理及び集約するプログラムの開発に携わる大勢のカウンターパートの育成が必要となります。
農業情報センター(CAI)は、オラクルデータベースを利用してこのシステム開発を行う試みを開始しました。この可能性が確認されれば、新データシステム構築へ向けた有力な手段となりますのでCAIを支援しています。

(b) ROAEウエブサイトの拡充
ROAEのウエブサイトの開発と保守のための技術的な支援を行います。 各ROAEにおいてウエブサイトが開設され、各ホームページで提示するの情報の拡大、内容更新の迅速化に対応します。

4. 経済分析

2000年版の農業産業連関表(I/O表)を2005年度中に完成させます。その後、一般向けの基本データ集及び分析報告書を刊行します。これらは、政策の企画・立案のために役立つでしょう。

マクロ経済モデルは入手可能な最新の情報を基に更新し、さらにI/Oモデルとリンクするよう拡大していきます。農業政策のシミュレーション、農業経済の予測を行うことも重要な活動であります。

品目別需給モデルは、さとうきび、大豆について開発します。加えて、従来の米、トウモロコシ、キャッサバの3品目のモデルは最新のデータと情報を用いて更新します。

農業I/O分析に関する国際セミナー:農業の産業連関表と分析報告書の完成によって、その成果を「基礎データ集」と「分析書」として出版し、2006年3月に開催される予定の国際ワークショップを通じてASEAN+3地域に配布します。また、このワークショップにおいては、マクロ経済分析及び品目別需給分析についても紹介する予定です。

5. 研修能力の開発

ROAEの統計と情報の能力開発:ROAE職員を日本に派遣し、日本の地方、県単位の組織が統計情報上果たしている重要な役割とその管理運営及び業務について認識を深めさせたいと考えました。この研修には、9人のROAE職員及び3人のOAE職員を派遣しました。この内3名はタイ側がコストシェアにより自ら負担することになりました。派遣チームは主として地方農政局、統計情報センターを訪問し、これらの地方組織の役割と活動内容を修得しました。
産業連関分析(3人、コストシェア2名を含む)と農業統計指導者研修(1名)の各コースにも派遣しました。

さらに、カウンターパートを次の2コースの研修に日本に派遣します。

  1. 農業統計データ処理と報告システム(1人)
  2. マクロ経済モデル(3人、コストシェアの2名を含む)

ROAE職員と委託調査員の能力開発を引き続きすすめます。研修コースは坪刈り調査、面積調査、データ処理と報告等を講義と実習で行います。ROAE職員は、調査員に対する研修を企画運営ができるようになってきていますが、さらに彼らの研修能力向上を図ります。

OAE職員は調査の企画及び調査データの分析担当者としての能力の一段の向上が求められています。彼らは調査の質的側面に注意を向ける必要があり、データ分析と検証がその一例であります。調査票の様式は簡素でエラーを最小限にする工夫が必要なので、カウンターパート、専門家はこの問題について議論を深める必要があります。

6. 一般的活動

(a) JICA中間評価
JICAによる中間評価調査団の派遣は2006年2~ 3月に予定されています。中間評価の結果によって、プロジェクトの残された期間の方向性が決定されるでしょう。
活動の成果を継続することとともに、その成果をタイ国内のみならず近隣諸国に展開することも議論の対象となると思われます。プロジェクトは評価調査団が効率的に実施できるよう、必要な準備を行います。

(b) 対外広報
プロジェクトはASEAD News(ニュースレター)を刊行しています。プロジェクトのホームページは現在日本語と英語ですが、タイ語も掲載するよう準備しています。
広報ビデオ、技術紹介ビデオ作成に向けた準備もしています。