要約
ASEADプロジェクトは開始後第3年目であります。2004年10月に就任したアンチャリ新経済局長の下で、本部、地方事務所のカウンターパートの意欲は一層高まっています。各分野における活動は年次活動計画に従っておおむね順調に展開されており、カウンターパートは積極的に活動に従事してます。
その結果、米を初めとする農作物坪刈調査方法の確立、面積調査改善方策の検討、調査結果をネットワークを通して迅速に集計・報告する方法の導入、経済分析(2000年農業部門分析用産業連関表作成、マクロモデルの作成・維持・更新、及び農産物需給モデルの作成)の進捗が見られ、これに関連するカウンターパート能力が向上してきています。
坪刈対象作物数の増大、面積調査の開始などによって、プロジェクト業務が増大してきており、OAE本部の取り組みの体制を一層強化する必要があります。また現地における統計調査を担当する地方事務所においても、その能力強化を図る必要があります。また、タイで開発された技術をASEAN周辺国へ展開する体制と整備を検討する必要があります。
この6ヶ月間において特筆すべき動きを以下にあげてみます。
平成17年1月にミャンマーで開催された「ASEAN+3農業統計情報局長会議」では、ASEAN+3地域全体として農業統計を強化する必要性が再認識されました。これを見てもASEADプロジェクトの成果をもとにタイ国が周辺地域の農業統計改善に貢献することが求められていることが明らかであります。
OAEは作物生産量統計調査を抜本的に改変し、現行の農家面接調査から坪刈 (単収) ・GIS利用対地調査 (面積) に切り替える方針を明らかにしました (平成16年10月)。 最重要作物である米の坪刈調査が実施され、それをもとに単収が推計されました。さらにキャッサバ、サトウキビの第2年目の調査が実施されて、坪刈調査方法に一層の磨きがかかりました。これらによってタイにおける収量調査改善が大きく進展しました。坪刈調査と平行して、GISを活用した対地標本による面積調査導入の検討も進んでおり、今後の進展が期待されています。
2003年に実施されたタイ農業センサスデータを活用してCAIの統計調査の標本抽出母集団を編成するパイロットプログラムが完成しました。これによって、CAI統計調査の精度を向上させる道が開かれました。
坪刈調査のコンピュータ集計及び報告システムが開発され、迅速なデータ処理が可能になりました。特にウェブサイトを活用した逐次入力、逐次報告システムによって、調査及びデータ入力の新着に応じて結果をリアルタイムでモニターすることが可能になりました。経済分析については、長期専門家の着任 〈16年6月〉 に伴い、2000年農業部門分析用産業連関表作成、マクロモデルの作成・維持・更新、及び農産物需給モデルの作成作業が加速されました。米坪刈調査に先立って実施された研修において、ROAE職員が委託調査員を指導する能力を高めることができ、ROAEにおける指導体制が向上しました。平成17年3月9日に第2回合同調整委員会が開催され、今後1年間のプロジェクト活動が方向付けられました。


